自分を守りたい、という心が創りだす
行く手に立ちふさがる障害を、私たちはしばしば
「壁」という言葉で表します。
夢に出てくる壁もまた、
外的な原因に反応して生じる
閉塞感・束縛感・停滞
を象徴することが多くあります。
「壁」という言葉は、どちらかといえば否定的な意味合いで使われがちですが、
夢の中では、必ずしもそれだけにとどまりません。
中には、こんな夢を見る人もいます。
壁をタッチすると、色の空間に入った。
この夢で重要なのは、
「自分の意思で壁に触れている」という点です。
これは、
好奇心
「やってみたい」という気持ち
怖さよりも、ワクワクが勝っている状態
を示しています。
夢における「色」は、
感情・創造性・感受性・自分らしさの象徴です。
その色の空間に入るということは、
自分の内側の世界が広がり始めている、ということなのでしょう。
この夢では、
壁は「越えてはいけないもの」ではなく、
触れることで、新しい世界が開くもの
として描かれています。
否定的な意味をもつ壁
一方で、夢に出てくる壁が
否定的な意味をもつ場合もあります。
ひとつには、
乗り越えるべきハードルがあること
世間の常識やしきたり
先に進むために、避けては通れない障害
に突き当たっていることを示します。
また、壁の夢は、
限界があることを自覚するように
というメッセージである場合もあります。
壁の夢を見る人の中には、
「いくつもの壁を乗り越えてきたけれど、
最後の壁だけは超えられない」
と語る人も少なくありません。
壁がある以上、その先は見えないはずなのに、
なぜかそれが「最後の壁」だと分かるのです。
では、
最後の壁とは何を示すのでしょう。
最後まで登ることができれば達成できる、
という意味を含みつつも、この夢は同時に、人はそれほど万能ではないこと
人生には、思い通りにできないことが多々あること
を受け入れる必要性を示しているのかもしれません。
完璧ではないからこそ、私たちは
全く独自の、完全な人生を歩むことができる
わけで、その人生は、
必ずしも壁を壊すことで開かれるのではなく、
触れることで、静かに内側へ広がっていく場合もあります。
壁は、単なる「妨げ」ではなく、
外からの影響を遮断することで、
自分を守っている
という側面を持つこともあります。
人との関係には、
適切な境界線が必要です。
夢はときに、
「自分のプライバシーを守るように」
と告げていることもあります。
壁の前で立ち止まってしまう夢は、
その障害を超えるほどの力量が、まだ備わっていない
別のやり方を、まだ適用する段階にない
と、心のどこかで感じている状態を表します。
後ろ向きな態度のように思えるかもしれませんが、
前に進んでいなければ、壁に突き当たることはありません。
壁が出現するということは、
あなたが前に進んでいる証
でもあるのです。
壁をよじ登る夢は、
目上の人や環境に足を引っ張られている
罰則や制限を課せられている
と感じており、
「それさえなければ自由でいられるのに」
と思っている可能性があります。
一方、
壁を壊す夢は、
あなたの意思によって未来を開いたことを示します。
「できない理由」「やらない理由」が崩れたとき、
人は前に進むしかなくなります。
あるいは、
壁を壊すためのすべての道具が、
すでにあなたの手の中にあるのかもしれません。
その場合、夢は
「とにかく行動を始めてみてください」
と伝えています。
危険が迫っていると感じると、
私たちは過剰に反応しやすくなります。
巨大なフェンスを築き、
恐怖心から自分を守ろうとして、
さまざまな対策を講じます。
その中には、
実はあまり意味のないもの
も含まれていることを、
夢はそっと教えてくれているのかもしれません。
まとめ
壁は、
立ちはだかるものでもあり
守るものでもあり
そして時に、
触れることで世界が変わる場所
でもあります。
夢の中の壁は、
あなたを止めるためだけに存在しているのではありません。
それは、
今のあなたと、次の世界を分ける境界
なのです。



コメント