蠍座(さそりざ)──静けさの奥に潜む、確かな眼差し/自分のやり方で輝きを放つ
10月23日~11月21日
シンボル:蠍・鷲
「蠍座」と聞くと、どこか“おっかない”というイメージを持っている方もいるかもしれません。
けれど、それはどこか刷り込まれた一面的な印象にすぎません。
たとえば蠍座の女性には、
杉田かおるさん、川島なお美さん、倉木麻衣さん、スザンヌさん、菜々緒さんといった方々がいます。
男性では、木村拓哉さん、長瀬智也さん、岡田准一さんなどが挙げられるでしょう。
こうして名前を挙げてみると、「蠍座のイメージと少し違うかも」と感じる人も多いかもしれません。
実際、
蠍座の女性にはフレンドリーでチャーミングな人が多く、
男性は、物静かな中に射抜くような瞳の強さを秘めていることが多いのです。
蠍座をひとことで表すなら、「たおやか」でしょうか。
この言葉には、しなやかでいながら芯の強さがにじみ出ています。そして、その奥ゆかしさと
どこか古風な価値観が、蠍座の人々の魅力と重なっていくのです。
“古風”というと語弊があるかもしれませんが、
蠍座の人は、たとえそれが時代遅れのやり方であっても、
自分にとって大切だと感じれば貫き通す強さを持っています。その一徹さが、
周囲を惹きつけてやまない理由でもあるのです。
たとえば先に挙げた有名人たちも、
時代の流れに迎合するというより、
自分のスタイルを巧みに時代に噛み合わせていく印象があります。
だからこそ、時代が変わっても愛され続けているのでしょう。
ただし、そのブレなさは時に頑なさにもつながります。
何かを築く場面では有利に働きますが、
変化が求められるときには、むしろ足かせになることも。
蠍座のあなたは、「これが私のやり方」と強く信じて、他人の提案に耳を貸さないこともあるでしょう。
特に、
自分が軽んじている相手からの意見には、無意識に拒絶反応を示してしまうかもしれません。
そして時には、その鋭い舌で相手を容赦なく打ちのめすことも……。それは、さながら蠍の毒針のようです。
たとえそのやり方が筋が通っていて、慎重かつ賢明なものであったとしても、
同じ目標を持つ人の意見に耳を傾けなければ、あなた自身の世界はいつまでも広がりません。
あなたは物事を深く考え、
確かに多くのことが見えているでしょう。でも、それはあくまで
“あなたから見た景色”でしかありません。
時に、他者の目線が新しい光をもたらしてくれることもあるのです。
とりわけ、現状維持を好み、
なかなか手放せないものを抱えがちな蠍座にとって、
“他者という存在”は、新しい視点を開く大切な鍵となります。
鋭い洞察を持ち、人の本質を見抜くことに長けている蠍座。
ときには苦しい経験を経て、大きく変容していく人もいます。
「同じ人とは思えない」ほど、内面から生まれ変わる
──それは物質的な変化ではなく、精神的な成熟の証です。
冬眠から目覚め、春を迎える動物のように、
蠍座には「冬を越えて、再生する」力があるのです。
支配星は火星と冥王星。火星は目的達成のためのエネルギーを、
冥王星は極端さや支配力、深い情念をもたらします。
蠍座がときに嫉妬深く、独占欲を強く感じるのも、その影響かもしれません。
私たちが“より自由”に、身軽に生きるためには、
時に自分の価値観を検証し、他者の考えに触れることが不可欠です。
けれど、自分のやり方を変えるというのは、簡単ではありません。
だからこそ、他者の存在が重要なのです。
他者と交差することで、あなたの視野は広がり、
不要になった古いパターンを自然と手放せるようになるのです。
そして何より、蠍座のあなたには、人の弱さに気づき、それを支えるという特別な力があります。
問題を察知する感覚と、“刺す”ことで状況を動かす力。
このふたつが健やかに発揮されたとき、あなたは相手に生きる力を与え、
変化を促すことができるのです。
水の星座である蠍座は、一見落ち着いて見えますが、
感情面では最も激しいとされます。蟹座の粘り強さ、魚座の直観力、
そして蠍座特有の明晰な精神性──これらを併せ持つ存在なのです。
てんびん座を過ぎたあたりから、
星座のエネルギーは「他者を視野に入れる」段階へと進みます。
その流れで言えば、蠍座は、牡牛座に通じる感覚的な側面も持ち合わせています。
牡牛座が「五感の快適さ」を求めるのに対し、
蠍座は「一体感」を求める傾向が強い。“エロス”という言葉に象徴されるような、
深く強い結びつきを望むのです。
だからこそ、蠍座の人は人の感情の機微をよく観察し、
注意深く場を整え、自分の思う流れへと誘導していく力に長けています。
それが時に「怖い」と思われることがあるのも事実でしょう。
けれど成熟した蠍座は、自らの情熱と力をきちんと制御します。
ただ欲望に流されるのではなく、深く人生に向き合いながら、自分なりの真実を追い求めていくのです。
蠍座の人は、決して軽々しく表舞台に飛び出すことはありません。どちらかというと奥手で、自分の内面を明かすことにも慎重です。けれど、その秘めたエネルギーこそが、他者を惹きつけてやまない“魅力”なのかもしれません。
全部を見せないセクシーさ、静けさのなかに燃えるような情熱。蠍座のあなたには、人を虜にする力が、確かに宿っているのです。
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