過去をたたんで新しい場所へ/まだ整理・完結していない記憶
新しい生活が始まったころ、
夢の中でも家が移っていました。
とりあえず運び込まれた荷物の中に、
巻かれた古い絨毯がひとつ置かれていたのです。「どうしてこんなもの、持ってきたんだろう」
「もう捨ててもよかったのに」と思いながら、
私はその絨毯を見つめていました。
夢に出てくる「絨毯」は、
生活の基盤・過去の記憶・安心感の象徴です。
床を覆い、私たちの暮らしを支えるもの――つまり、
心の土台や人生の「下地」
なのです。
それが“古い”ものであるとき、
かつての自分の生き方や感情、もう役目を終えた思い出を表します。
そして「巻かれている」という姿は、
それらがまだ“きちんと整理されずに”
心のどこかにしまい込まれていることを示しています。
新しい環境に向かおうとするとき、
心はしばしば“古い絨毯”を一緒に持ってきてしまいます。それは、
未練や習慣、過去の痛み。
でも、あなたが夢の中で「もういらないのに」と感じたのなら、
それは手放す準備ができている証です。
過去をたたんで持ってきたとしても、もうそれを敷き直す必要はありません。
新しい床には、新しい絨毯を――
新しい価値観と希望を
自分の足元に広げていいのです。
カーペットが合わない 参照

新しい生活が始まったころ、

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