それは、形を変えて記憶のなかに生き続ける

火事の夢は、どちらかというと「火そのものの勢い」や「感情の激しさ」に焦点があるのに対し、
「家が燃える」夢というのは、
あなた自身の内的変化、
家族関係・生活環境の変化を意味することが多いです。
夢での「家」は、自分自身の象徴、心の居場所・家族・安心感を表しますから、
家が燃えるというのは、
あなたの心の中で大きな変化や再生が起こっている
ということなのです。
火の勢いが強く、近づくこともできない状況は、
現実で「どうにもできない苦しさ」「焦燥感」「無力感」を表しています。
自分の家が火事になり、
家族やペットも逃げられず、自分は助けたいのに何もできなかった。
火の勢いが強すぎて近づくこともできず、周囲には誰もいない。
私は泣き叫びながら、その光景をただ見つめていた。
“これは私のせいかもしれない”という罪悪感がよぎり、
何か悪いことをした罰として、全てを失っているように感じた…。
あなたの見た夢が、このような夢であったとしたら、
まさに**「どうにもできない状況」「逃げようとしても逃げられない辛さ」**
を映し出しています。
「助けたいのに、何もできなかった」というのも、
家族や友人との関係で「もっとできたはず」と思っていたり、
仕事や学校で後悔していることがあるからなのでしょう。
「これは自分のせいかもしれない」と感じるのも、
そうした罪悪感や自己責めの気持ちを反映していたでしょう。
現実でも、頑張っても状況が好転せず、
怒りや悔しさがこみ上げている
ときは、このような夢を見ることがあります。
炎は、「怒り」や「情熱」などの強い感情をあらわすこともありますが、
燃やし尽くして再生へ導く“浄化の火
でもあります。燃やされるのは、もはやあなたに必要のない思い、執着、過去の傷など。
古い考え方や過去の感情を手放し、新しい自分へと生まれ変わる準備が始まっている
こともあります。
おばあちゃんの家が燃えていました。
私は、大事なぬいぐるみ(私の家での友達)を助けだそうと、燃え盛る家の中に飛び込んでいきました。
特定の人の家が燃える場合、
その人との関係や、思い出・過去の価値観が
新しい形へと移行しているサイン、
おばあちゃんの家は、
多くの人にとって「やさしさ」「安心」「守られていた過去」を象徴しますから、
守られた世界から、新しい自立の段階に入っていこう
としていること。
夢主は11歳の女の子、成長期の子どもであることを考えても、
「子ども時代の安心した世界から、自分の力で生きていく世界へ」
という心の成長の節目を表していた可能性があります。
例にあげた二つの夢の意味は、一見正反対のようですが、
心の中で何かが壊れるように見えても、それは新しい自分が生まれる前兆
であると告げている、というところで共通します。
この夢は、再生の夢でもあるのです。
夢の中で、残ったもの、無事だったもの、守りぬいたものが何かあった
としたら、それは
あなたが守ろうとしたもの、どんな変化の中でも失われない
「愛」や「優しさ」ではなかったでしょうか。
火事 参照



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