理解と受容が必要
おねしょ(夜尿症)は、
夢遊病と同様に「覚醒障害」として分類されています。
現在もさまざまな角度から研究が進められており、まだ決定的な結論には至っていませんが、
いくつか興味深い仮説が存在します。
「トイレに行く夢を見て、その中で排尿してしまう」という話はよく聞かれます。
しかし、睡眠のメカニズムからすると、
夢(特にレム睡眠中に見る夢)は夜尿の2〜3時間後に発生することが多いとされており、
「夢を見て排尿する」という順番ではなく、
「排尿した後に夢を見る」という順番である可能性が高い
と考えられています。
この現象を、フロイト的な「願望の実現」として捉えることもできます。
私たち大人も、例えば
目覚まし時計が鳴っているときに「すでに起きて仕事をしている夢」を見ることがあります。
この夢は、起きなければならないという現実的なプレッシャーに対して、
「もうやっているから大丈夫」
という安心感を作り出し、
眠りを維持しようとする脳の働きとも解釈できます。
おねしょについても同じように、
「もう排尿したのだから大丈夫」
という無意識の納得が、夢の中で形をとって現れる
——そういったメカニズムがあるのかもしれません。
夢が「排尿という困難の解決済みサイン」として後から登場するという考え方です。
おねしょを心配する親の中には、
夜中に子供を起こしてトイレに連れて行くことを習慣にしている人もいます。
しかし、これは逆効果を生む可能性もあります。
なぜなら、子供が半分眠った状態で排尿をするという経験を繰り返すことで、
脳が「目覚めていなくても排尿してよい」という誤った学習をしてしまうからです。
さらに、朝になってシーツを濡らしていた子供を叱責してしまうと、
それは子供にとって大きなストレスとなります。
学校や家庭など昼間の生活の中でのストレスと合わさり、夜尿の頻度が増す原因になりかねません。
おねしょは「したくてしている」わけではありません。
脳と身体の成長バランス、ストレスや睡眠の質といった複数の要因が絡み合った結果です。
だからこそ、叱るのではなく理解する姿勢が大切です。
安心できる環境の中でこそ、
子供は少しずつ「自分でコントロールできる」という自信を身につけていけるのです。
夢遊病 参照



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