目覚めにいろんなこと考える?
夢を見ていると、はっきりした物語が続くこともあれば、
目覚める直前に、ほんの一瞬だけ何かの映像が浮かぶことがあります。
そしてそのあと、
その映像に引っ張られるようにして、
いろいろな場面や考えが心の中を流れていくことがあります。
それは夢の続きのようでもあり、
もう半分起きかけた頭の雑念のようでもあり、
自分でも
「これは夢だったのか、ただ考えていただけなのか」と
曖昧に感じられることがあります。
以前、「一瞬だけ映る夢の映像」について
物語になる前の象徴が、心にそっと触れるように現れることがある、
ということを書きました。この記事では、一瞬の映像は“心がそっと残すメモ”のようなものとして捉えています。
今回は、その次の段階について、
一瞬の映像が現れたあと、
目覚め際の意識がそこから何を連想し、
どのように思考を広げていくのか、ということについて
考えてみたいと思います。
夢と覚醒のあいだでは、映像と思考が混ざりやすい
目覚めかけの時間というのは、
夢の映像がまだ残っている一方で、
起きている側の意識も少しずつ動き出している、不思議な境目です。
そのため、
夢の続きを見ているようで、実は考えごとをしていたり、
映像は夢なのに、それに意味づけしているのは起きかけた自分だったり、
ひとつの象徴から現実的な連想がどんどん広がっていったりします。
こうしたことは、決して特別なことではなく、
夢と覚醒のあいだが揺れているからこそ、
自然に起こる心の働きなのだと思います。
雑念だから、意味がないわけではない
こういうとき私たちは、
「後半はただの雑念だった」
と考えがちです。
それはたしかに、その通りの面もあります。
夢の純粋な象徴とは違い、
目覚め際の連想には、起きている自分の思考が混ざっています。
でも、だからといって、
それがまったく意味のないものかというと、
そうとも言い切れません。
なぜなら、目覚め際にどんな方向へ思考が伸びていくかには、
その人の心の癖がとてもよく表れるからです。
不安の強い人は、悪い可能性へ連想が向かいやすいかもしれません。
誰かを気にかけることの多い人は、
「どう助けられるだろう」と考えるかもしれません。
理屈で整理するのが得意な人は、
分析や意味づけのほうへ向かうでしょう。
創造的な人であれば、
短い映像から場面が次々ふくらみ、
物語のように展開していくこともあるはずです。
つまり、雑念はただのノイズではなく、
その人が普段どんなふうに世界を受け取り、
どんな方向へ考えを伸ばしやすいかを映すものでもある
のです。
一瞬の映像は「素材」、連想は「その人らしい反応」
前の記事では、一瞬だけ映る夢の映像を、
夢が物語になる前の“素材そのもの”として捉えました。
そこでは、脈絡のない一瞬の象徴が、
心の状態をそのまま映し出すことがある、と書いています。
今回あらためて感じるのは、
その一瞬の映像が、
心から差し出された素材だとするなら、
そのあとに起こる連想は、
その素材に触れた自分自身の反応なのだということです。
象徴そのものが見せるものと、
それを受け取った自分がどんなふうに考えを広げていくかは、
少し別の層にあります。
夢の映像は、心の奥からのサインかもしれません。
けれど、そこからどんな意味を拾い、
どんな方向へ思いを巡らせるかには、
今の自分の関心、習慣、気がかり、優しさ、不安、癖がにじみ出ます。
だから私は、
目覚め際の連想を、
「夢のお告げ」とまでは言わなくても、
自分の心の運び方が見えやすい時間として見てもよいのではないかと思うのです。
夢そのものと、目覚め際の思考は分けてみる
夢を振り返るとき、
全部をひとまとめにして解釈しようとすると、
かえってわかりにくくなることがあります。
そんなときは、
ここまでは夢の場面として印象に残った部分、
ここから先は、目覚めに向かう中で自分が考えていた部分、
というふうに、少し分けてみると整理しやすくなります。
前者には、象徴としての意味があるかもしれません。
後者には、今の自分の思考の癖や、関心の向きが表れているかもしれません。
その二つが混ざり合うこと自体は、自然なことです。
夢の終わりには、むしろその曖昧さの中にこそ、
その人らしさが表れるのかもしれません。
夢の終わりは、心の素顔がにじむ時間
夢の終わりに浮かぶ雑念は、
夢そのものの意味とは少し違っていても、
今の自分がどんなふうに世界を受け取っているかを教えてくれることがあります。
雑念だから意味がない、のではなく、
雑念だからこそ、
そこに無防備なその人らしさがにじむ。
そう考えると、
目覚め際のとりとめのない連想も、
少し大切なものに思えてくるのではないでしょうか。
関連記事:
[一瞬だけ映る夢の映像 の意味]
目覚め直前に現れる、物語になる前の一瞬の象徴について書いています。今回の記事とあわせて読むと、夢と覚醒の境目にある心の動きが見えやすくなるかもしれません。



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