そいつがいるせいで台無しになる!
罠をしかける夢は、
自分の幸福を害するものを追い込み、押さえこみたい、取り除きたい
という気持ちを表していることがあります。
夢の中のあなたは、
何かを捕まえるために計画を立てたり、作戦を練ったりしているかもしれません。
それは現実の誰かや何かに対する怒りのように見えることもありますが、実際には
自分の心の中に潜んでいる厄介な感情や記憶
であるかもしれません。
それは、まるで心に埋め込まれた地雷のようなもので、
普段は見えなくても、何かのきっかけで刺激されると、強い怒り、不安、警戒心、嫌悪感となって表に出てくることがあります。
あなたにとってそれは、
「ただの○○」ではない、
そこには、過去の傷つき、恐れ、悔しさ、納得できなかった思いが重なっている
のかもしれません。
自分では忘れたつもりでも、心の奥ではまだ強い意味を持っていて、現実の行動や人との関わり方に影響を与えていることがあります。
夢の中で、必死に罠をしかけているとき、
こんなに被害を受けているのに、どうしてみんな気づかないの?
どうしてあの人の正体がわからないの?
という気持ちが隠れていることもあるでしょう。
周囲の人は、あなたが思うほど気にしていない。
けれど、あなたにとっては見過ごせない。
そんな心の温度差が、夢の中で「罠をしかける」という形になって表れているのかもしれません。
いつも気にしている人にとって、それはとても手ごわく、厄介なものです。
うまく処理する方法を知らなければ、怒りや警戒心が自分自身を苦しめ続け、人との付き合いにも影響を与えてしまうことがある、だから
どうにかしなくては、
やっつけておかなくてはならない、というわけです。
けれど、心に深く根を張ったものは、簡単には取り除けません。
簡単に解消できないからこそ、心の中に残り続けているのです。
このことから、夢の罠は、
完全に排除することよりも、どう折り合いをつけるか
という課題を示していることもあります。
たとえば、飲食の多い場所では、ゴミを漁るねずみや害虫に悩まされることがあります。
駅の近くに住めば、便利さと引き換えに、人や車の騒音が気になることもあります。
取り除きたいものが、実は別の魅力や必要なものと表裏一体になっている場合もあるのです。
心の中の厄介な感情も、それと似ています。
怒りや警戒心は苦しいものですが、もしかしたらそれは、過去のあなたを守るために必要だった感覚かもしれません。
たとえば、夢の中でネズミに悩まされる場合、それはあなたの中にある
過敏さ
警戒心
落ち着かなさ
小さな不安を見逃せない性質
に苦しんでいることを表しているのかもしれません。
けれど、その同じ性質は、見方を変えれば
危険に早く気づける力
細かな違和感を察知する力
簡単にはあきらめない粘り強さ
どんな場所でも生き抜こうとする知恵
でもあります。
つまり、あなたを苦しめているものは、完全な悪ではないのかもしれません。
それは、これまでのあなたを守ってきた感覚でもあり、傷つかないために発達してきた力でもあるのでしょう。
ただ、その力が強くなりすぎると、
「もう傷つきたくない」
「同じ目に遭いたくない」
「自分を守りたい」
という思いから、心の中の厄介なものを捕まえ、押さえこみ、排除したくなることがあります。
そんな思いが、罠をしかける夢となって現れているのかもしれません。
この夢を見たときは、
自分は何をそこまで警戒しているのか
何を排除したいと思っているのか
そのことで、今の自分はどんなマイナスを受けているのか
を考えてみるとよいでしょう。
もしかすると、それはいつもあなたを苦しめているものではなく、何かに刺激されたときだけ強く反応しているものかもしれません。
普段なら見過ごせることでも、疲れているとき、不安が強いとき、余裕を失っているときには、ひどく気になってしまうことがあります。
だとしたら、今のあなたは少し疲れているのかもしれない、
あるいは、その感情を呼び起こすような出来事が増えているのかもしれません。
罠をしかける夢は、
自分を害する存在を消したい夢
であると同時に、
自分の中にある警戒心や傷つきを、どう扱っていくかを考える夢
でもあります。
それをただの邪魔者として憎み続けるのではなく、
「なぜ自分はここまで反応するのだろう」
「この感情は、どこから来ているのだろう」
「この経験を、自分の物語としてどう語れるだろう」
と見つめ直していくこと。
その過程で、ただ苦しかった記憶や感情は、少しずつ自分の人生の一部として整理されていきます。
自分を害する存在だと思っていたものを、自分の物語として語れるようになったとき、人としての深みも生まれてくるのでしょう。
罠をしかける夢は、あなたの中にある
守りたい心
傷つきたくない思い
そして、厄介な感情を乗り越えようとする力
を映している夢なのかもしれません。
罠は、誰かを傷つけるためだけのものではなく、
ときに、
自分の心を守るために張りめぐらされた境界線でもあります。
その境界線をどこに引き、どこから緩めていくのか。
この夢は、そんな心の扱い方を問いかけているのでしょう。



コメント