「昔話」や「童話」は、殆どが伝承によるもので、
国や地域によって、少しずつ内容が違うもの、
私達も、知らず知らずのうちに、心の中に
自分だけの「かぐや姫」、自分だけの「桃太郎」を作っていることがあります。
夢に見たおとぎ話や昔ばなしの中に、
心にヒットするような何かが描かれていた
のは確かでしょう。
冒険の旅や使命の話なら、
リスクを負い、犠牲を払う覚悟をしなければぜったいに成功しない、
という信念を描き出していたのかもしれないし、
「青い鳥」の夢を見たなら
じつは探しものは目のまえにある、
ということに、気づきつつあるのかもしれません。
昔話の
「花咲じいさん」の登場は、昼間のお花見の光景が、あまりに見事だったからかもしれませんが、
あなたの最近の出来事の中に、
物事の変容プロセスを見ている
可能性もあるでしょう。
お話の中で、犬の生命は植物の生命へ、事物へと変化し、次第に
生命力の低いものに変わっていきます。でも、
犬の不思議な力はずっと維持され続けている、
他の人の眼には役に立たないようなものの中に
価値あるものを産みだす力は秘め続けられている
わけです。
もしかしたら、
納得のいかない事実を受け容れようとしているのかもしれません。
悪役のじいさんは、
人の真似をして幸せになろうとする、私達多くの願望
と見ることもできます。あなたにとって
不愉快きわまりない存在
であったとしても、この存在なくしてお話しは展開してゆかず、
悲劇をもたらす存在は、
私達が、自分の人生のストーリーを語るうえで、なくてはならない存在であったりもします。
そして、実は私達の心の中にも
善良な花咲じいさんもいれば、隣のじいさんも存在していて、
悪い心を抑え込むことで、失敗を避けることができたり、
おもいがけない成功に繋がることを教えてくれることがあります。
或いは
欲が強すぎると失敗することもある、という教訓
とか、
上手に受け入れる限り、よりよい次元へと発展する
という教訓を得ているのかもしれません。
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