自分では気づきにくいよね

「親の背を見て育つ」
「背中で語る」
「背を向ける」
背中には、昔から
その人の生き方や態度、向かっている方向が表れる
と考えられてきました。
夢に出てくる背中も、まさにそのような意味を持つことがあります。
背中は、自分では直接見ることができません。
そのため夢の背中は、
自分では気づいていない一面
普段は意識していない姿
見ようとしていない感情や問題
を表すことがあります。
また、誰かの背中を見ている夢であれば、
その人の影響を受けていることや、
その人の後ろについて進んでいる状態を示している場合もあります。
親の背中、先生の背中、上司の背中、仲間の背中。
夢に出てきた背中は、あなたが今、誰の価値観や生き方を見ているのかを映しているのかもしれません。
背中は「強さ」を表すこともある
背中は、弱さよりもむしろ
支える力
耐える力
黙って引き受ける力
を象徴することがあります。
顔の表情のように、わかりやすく感情を語る場所ではありません。
それでも背中には、
その人が背負っているものや、
これまで歩いてきた道の重みが表れます。
夢に出てきた人や動物の背中が印象的だったなら、
あなたはその姿を通して、
自分の中にある強さ
受け継いできたもの
背負っている責任
を見ていた可能性があります。
背を向ける夢
誰かがこちらに背を向けていた夢は、
その人との間に距離を感じていることがあります。
または、自分自身が何かから目をそらしているのかもしれません。
背を向けるという行為には、
関わりたくない
これ以上踏み込まれたくない
もうその方向には進みたくない
という心の動きが含まれることがあります。
ただし、背を向ける夢が必ずしも悪い意味とは限りません。
ときには、
古い関係や価値観から離れ、
自分の進む方向を選び直そうとしているサインでもあります。
誰かの背中についていく夢
誰かの背中を見ながら歩いている夢は、
その人の考え方や生き方に従っている状態を表すことがあります。
安心してついていっているなら、
あなたはその人を信頼しているのでしょう。
けれど、不安や違和感があったなら、
本当は自分の足で道を選びたいのに、
誰かの期待や判断に従わざるを得ないと感じているのかもしれません。
夢の中で見ていた背中は、
あなたが従っているものの正体を教えてくれることがあります。
それは親かもしれません。
世間体かもしれません。
過去の経験かもしれません。
あるいは、自分の中にある古い思い込みかもしれません。
実例:背中の太鼓を叩くゴリラの夢
ゴリラが背中の太鼓を懸命に叩いていた
そのゴリラは、母親に似ていたといいます。
とても短い夢ですが、多くのことを語っているようでした。
ゴリラは、力が強く、突然暴れ出す存在として夢に現れることがあります。
そのゴリラが母親に似ていたのであれば、
夢主である子どもは、母親の強い影響の中にいると感じていたのかもしれません。
親の期待。
親の決定。
親のリズム。
親の感情。
そうしたものに合わせながら生活している状態が、
夢の中では「母親に似たゴリラ」として表れたのでしょう。
そして印象的なのは、
そのゴリラが背中の太鼓を叩いていたことです。
太鼓は音を鳴らし、周囲の注意を引きます。
「こっちを見なさい」
「こちらのリズムに合わせなさい」
「私の言う通りにしなさい」
そんな無言の圧力を、子どもは感じ取っていた可能性があります。
背中は本来、道徳的な強さや、親が子どもに見せる生き方を象徴します。
けれどこの夢では、その背中に太鼓があり、
それを懸命に叩いている。
つまり、親が「しつけ」や「正しさ」のつもりでしていることが、
子どもには大きな音や圧力として伝わっていたのかもしれません。
親の背中と、子どもの夢
親は子どものためを思って注意します。
いたずらをやめさせたい。
危ないことを止めたい。
きちんとした子に育ってほしい。
その思いから、
つい子供に怒鳴ってしまい、
いたずらなどの子供の行為を止めさせようと、親は怒鳴り、
そうするとイヤなことを止める、
それで効き目があったので、また怒鳴るようになる という、
お馴染みのバトルがあります。
イヤな行為をなくそうとして 親はもっと太鼓をたたき(大きな音で注意を向けさせようととするが)、
子どもはむしろ慣れてしまって、 ますます言うことを聞かなくなる、
親は益々怒鳴る、という 悪循環が延々と繰り返されるようになります。
夢の中のゴリラが背中の太鼓を叩いていたのは、
まさにそのような親子のリズムを映していたと考えられなくもありません。
親は、子どもを正しい方向へ導こうとしている。
けれど子どもには、それが大きな音として響いている。
この夢は、子どもが母親を責めている夢というより、
親子の間に生まれている緊張や、
伝え方のずれを知らせてくれている夢だといえます。
親の背中を見て、子どもは育ちます。
けれどそれは、立派な姿だけを見せなければならない、
ということではない、
迷いながらも考える姿。
間違えたときに謝る姿。
感情を整えようとする姿。
自分を改めようとする姿。
そうした背中もまた、
子どもにとって大切な学びになります。
夢に背中が出てきたときは、
その背中が何を語っていたのかを思い出してみてください。
背中は、言葉を発しません。
けれど夢の中では、
言葉よりも静かに、
そして深く、
その人の本心や生き方を語っていることがあります。



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