もう、黙ってられない
「水をかけられる」夢の
冒頭にあげた具体例には、続きがあります。
夢主は、夢の中で反撃に出るのです。
「私はその子の頭を水にしずめ、溺れさせた」
このような夢を見る人は、夢の内容とは逆に
他人にやさしく、がんばり屋さん
であることが多いです。そのぶん、
心のどこかで小さな傷や違和感を感じた時に、それをぐっと飲み込んでしまう、
夢ではそれを
心がバランスを取るために、思い切って出してみた、
と考えられます。
「懲らしめてやりたい」
「おぼれさせたいくらい、許せない」
夢から醒めたとき、そんな気持ちを抱いた自分を、あなたは
「怖い」「そんなこと思ってよかったのだろうか」と感じたかもしれない、
けれど夢は、
あなたの心が限界に近づいていたサイン
であったのでしょう。
怒りは、
あなたの中の**“これ以上傷つきたくない”という自己防衛本能から生まれます。
言い返せなかったこと、
耐えてきたこと、
笑って流したふりをしてきたこと──
それらが少しずつ積み重なって、夢の中でようやく「反撃」のかたち**をとったのかもしれません。
それは、あなたが弱いからではなく、
あなたが“ずっと我慢してきた”から。
「懲らしめたい」と思うのは、誰かにされたことが、
それほど理不尽で、無神経で、つらかったという証、
勿論、実際に人に危害を加えるなど、過激な行動に走ってはいけませんが、
夢のそれは、
自分の尊厳を取り戻したい、
という気持ちの表れです。
怒りは、あなたを守ろうとする力です。
それを否定する必要はありません。
「自分の心をこれ以上ふみにじらせない」と決めたとき、
怒りはやがて、
境界線を引く勇気へと変わっていきます。
確かに、「遠慮」したり「周囲にあわせ」
自分が一歩退く行為は、人の目に「美しく」映ることがあります。
ただ、心の奥底に我慢や不満がたまっていくのだとしたら、
「自分にとっても善い行いをしたのだ」と言えるのでしょうか。
それは、あくまで人と円滑に物事を進めていく上での手段であり、
このあたりのバランスをとることは難しいのですが、
自分を蔑ろにして生きてはいけない、ということ。
夢の中で怒ってくれた
自分がいたら、「ありがとう」と言ってあげてください。
あなたの中にいたその小さな戦士は、
ずっと、あなたを守ろうとしてくれていたのです。



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