どうしても困ったときは駆け込もう
夢の中で、
交番の前を通ったり、
交番に駆け込んだり、
警察官に何かを相談していることがあります。
「警察」というと、
規則や取り締まり、
罪悪感や緊張、
といった意味を思い浮かべるかもしれません。
けれど、街の中にある交番は、もう少し私たちの日常に近い場所です。
道に迷ったとき、
落とし物をしたとき、
困ったことが起きたとき、
大きな事件になる前にも相談することができます。
そのため、交番の夢は、
「困ったときに頼れる場所がある」
ということを表している場合があります。
日常生活のすぐ近くに置かれた、小さな安全地帯。
例えば
家族や友人、
身近な相談相手、
職場や地域の支援、
すでに自分の周囲に用意されている仕組みなど、
「いざというときには頼ってもよいもの」、
自分ひとりでは解決しにくいことでも、
困ったときにはこうしよう
と考えている何かがあるのかもしれません。
◆ 交番の前を通る――助けの存在には気づいている
交番の前を通ったり、
そこに交番があることだけが印象に残っていた場合には、
頼れるものの存在には気づいているものの、
まだ実際には助けを必要としていない、
あるいは、
「できるところまでは自分でやろう」
としていることがあります。
自立心が強い人ほど、
頼れる人がいることと、
実際にその人を頼ることの間には、
意外と大きな距離があります。
助けてもらえることは知っている。
けれど、
「もう少し自分でやってみよう」
「これくらいなら、まだ大丈夫」
と考えてしまう。
そんな心のあり方が、
交番との微妙な距離として夢に表れることもあります。
◆ 助けてもらえるのに、頼らない
交番の夢で、とても興味深いのは、
助けが用意されているのに、それを使わない
という場合です。
困ったら来てもよい。
助ける方法もある。
そう言われているのに、
いざ困った状況になると、
そこへ駆け込まず、自分でなんとかしようとする。
こうした夢には、
「人に頼る前に、まず自分でやらなければ」
という習慣が表れていることがあります。
◆ 実際に見た夢――遅れそうになったら送ってくれる交番
私は高校へ行かなくてはならず、電車に乗ろうとしていました。
駅は少し不思議な構造で、交番の上に電車へ乗る場所があり、階段を上がっていきます。
その交番には仕組みがあり、普段から寄付をしておけば、学校に遅れそうになったとき、警察の車で高校まで送ってもらえることになっていました。
私は毎回、交番に寄付をしていました。
ところが実際に「遅れるかもしれない」と思っても、交番に駆け込んで車に乗せてもらうことはありません。
ただ必死に、自分の力で遅れないようにしていました。
この夢では、
助けは、すでに用意されています。
しかも夢主は、
普段から交番に寄付をして使いやすくしているのです。
一方的に何かを受け取ろうとしているのでもなければ、
「自分には助けてもらう資格がない」
と思っているわけでもない、
なのに
いざというときには頼らない。
「まだ自分で間に合わせられる」
と走ろうとします。
ここには、
長いあいだ身につけてきた、
「まず自分でなんとかする」
という生き方が、とてもよく表れているように思えます。
◆ 助けてもらえる場所があることと、助けを求められることは違う
普段から自分で物事を片づけてきた人ほど、
助けを求めるタイミングが、とても遅くなる
ことがあります。
まだ歩ける。
まだ走れる。
まだ間に合う。
そうやって頑張るうちに、
本当にぎりぎりになるまで、
用意されていた助けを使わないこともあります。
交番の夢は、
そんな自分の姿を、
少し離れたところから見せてくれることがあります。
◆ 寄付している交番――与えることと、受け取ること
今回の夢では、
交番に寄付をしていることも印象的です。
自分の持っているものを、
誰かや社会へ差し出す行為はしている、
その積み重ねによって、
必要なときには自分も助けてもらえる仕組みになっています。
これは、
与えることと、助けを受け取ることの循環
を表しているようにも見えます。
人に何かをしてあげることには慣れていても、
自分がしてもらう側になると、
急に遠慮してしまう人もいます。
けれど、
誰かを支えることと、
誰かに支えてもらうことは、
本来、どちらか一方だけのものではありません。
交番へ寄付している夢は、
「あなたもすでに、この世界に何かを差し出している」
ということを、
心が知っているのかもしれません。
◆ 交番で警察官に注意される夢
一方、
交番で叱られたり、
事情を聞かれたり、
何かについて注意されていた場合には、
自分の行動を振り返っていることがあります。
この場合の交番は、
「助け」だけではなく、
社会のルールや、自分の中の良心
を表している可能性があります。
「これでよかったのだろうか」
「少し無理をしていないだろうか」
「誰かに迷惑をかけていないだろうか」
と、自分自身を確認しているときにも、
交番のような場所が夢に現れることがあります。
◆ 交番で道を聞く夢
交番で道を尋ねる夢は、
文字どおり、
これからどちらへ進めばよいのかを確認したい
ときに見ることがあります。
自分で歩くことはできる。
けれど、
方向が合っているかどうかだけは知りたい。
そんな状態です。
誰かに相談することは、
人生そのものを任せることではありません。
道を教えてもらっても、
その道を実際に歩くのは自分です。
夢の交番は、
そんな「少しだけ人の知恵を借りる場所」として現れることもあります。
◆ 交番の夢――自立と援助の間で
夢で交番が印象に残るのは、
困ったときに頼れる場所や、
自分を守ってくれる仕組み、
相談できる人の存在を、
もう一度確認しているのかもしれません。
自分の力で進めることは、
確かに頼もしいことです。
けれど、
助けてもらうことによって失われる自立ばかりではありません。
ときには、
誰かの力を少し借りることで、
自分が本当に使いたい場所へ、
自分の力を残しておくこともできます。
助けてもらえる場所があることを知りながら、自分の足でも歩いていく。
交番の夢は、
その二つの間にある、
自分なりのちょうどよい距離を探している夢なのかもしれません。



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