世界を「物語」ではなく「システム」として理解し始めている途中
子供の夢の話を聞いていて、
「まるでゲームの世界」と感じること、ありませんか。
クラスやチームが色分けされていたり、
決まったルールがあったり、
撃たれると倒れるけれど、また復活したり。
ステージが切り替わり、
アイテムを手に入れ、
最後には家族や安心できる人が出てくる――。
こうした 「ゲームのような世界にいる夢」 は、
今の子どもたちに、とても多く見られます。
この夢は、
怖い夢でも、悪い夢でもなくて、
子どもの心が世界を理解しようとしている
ことを表しています。
現実の世界は、
子どもにとって分かりにくいことがたくさんあります。
理由がよく分からない出来事、
突然変わる状況、
「どうして?」と思っても答えがないこと。
子どもは、そうした不安を
そのまま抱え続けるのではなく、
夢の中で ルールのある世界 に作り替えます。
ゲームの世界では、
-
ルールがはっきりしている
-
敵と味方が分かれている
-
失敗しても終わりではない
-
何度でもやり直せる
夢が、「分からない世界」を
分かる形に変える役割を担っているのです。
色分けされたクラスの中で、私は青クラスでした。赤クラスに撃たれると死にます。
私は撃たれて倒れますが、復活しました。 それから箱の中の銃と剣を手に入れます。
途中の幾つかを忘れてしまいましたが、 大きな滑り台の下にいたら、おばさん、おばあちゃん、いとこ・・。浮き輪に入った人達が次々に滑り降りてきました。
この夢のように、
「撃たれた」「死んだ」などと聞くと、
大人は不安になるかもしれません。
ですが、このタイプの夢で大切なのは、
そのあとに“復活している”ところです。
これは、
-
失敗しても大丈夫
-
傷ついても戻ってこられる
-
一度ダメでも、やり直せる
という、心の回復力を表しています。
現実では「一度きり」に見えることも、
夢の中では
「また挑戦できる」形に変えられています。
もうひとつ、大人が心配になるのは、
銃や剣、箱の中のアイテム
でしょう。これは
攻撃したい気持ちを表しているわけではない
のです。
それらは、
-
自分を守る方法
-
困ったときの対処の仕方
-
安心できる力
の象徴であり、
子どもの心は、
怖さをそのまま出すのではなく、
「使える力」に変えて表現しています。
ワープする、
滑り台で別の場所へ行く、
突然場面が変わる。
こうした夢は、
この気持ちのままではいられない
いったん、次に進もう
という、心の自然な切り替えを示します。
夢の後半に、
-
家族
-
親戚
-
浮き輪や遊びの場面
が出てくるのは、
夢は 安心できる場所へ戻る構造 を持っています。
怖い世界に置き去りにされることは、ありません。
大人はつい、
「ゲームの影響では?」
「刺激が強すぎるのでは?」
と心配してしまいがちです。また、それも無理からぬことです。
けれど、こうした夢は、
不安な世界を、
やり直せる形に変えて理解しようとしている
夢であり、
怖さを、
自分が対処できる物語に作り替えている、
とても賢く、健やかな心の働きなのです。
関連記事➩ ゲームのような世界にいる(大人編) 夢がゲームの世界になるとき(夢の小さな哲学)



コメント