その人を必要としていること。
或いは、気になっていることがあるか、連絡をとりたい、
コミュニケーションをとりたい
と思っているのに、それができずにいること。
ある女性は、
「母親と旅行に行っている最中に天気が急変し、
そこから逃れようとするも、目の前に分厚い透明のガラスが立ちはだかり、
動けなくなって母親を呼ぶ」夢を見ました。
「私は渾身の大声で『お母さん!待って!!先に進めない!!』と呼びかけましたが、
母には聞こえませんでした。
やがて振り返った母が私が立ち往生しているのに気づきますが、
近づいてくることもなく、その場から不思議そうな顔をしてただ眺めているだけ、
私は自分の叫び声も聞こえないほどの雨音の中、それでも母を呼び続けていました。」
夢主は、
「とにかく母に何かを訴えかけているのにまるで伝わらない」という夢を
幾度となく見るそうです。
そして、
「一から百まで理解しあえない母親との関係性が、
いくら呼んでも私の声自体が母には届かないという
シチュエーションとなって夢にあらわれるのだと思う」、と言います。
繰り返し見る夢 参照
本当に、
呼んでも気づいてもらえない夢は、
「理解しあえない関係」であるということなのか、というと
それが原因と言い切るのは、ちょっと厳しすぎるかもしれません。
母親が立往生しているということからも、
その人とて、意図的にあなたをほおっておこうとしているわけではないはずで、
あなたと同じくらい熱心ではあるものの、
十分に分かっていない情報をもらっている
という可能性もあります。
夢主は、
普段は接触を避けているものの、どうしても言葉を交わさなくてはならなかった日に、
ストレスからこうした夢を見るのだといいます。
母親に対して複雑な感情を抱いているのでしょうが、
もしかしたら、
自分が言葉にしているはずのことが、
相手には伝わっていない、
ということかもしれない、
普段から、自分の思いや考えを言葉にする習慣がない
ということが、こうした夢を見る原因なのかもしれません。
まずは、
相手に敬意を払い、
日常の中で
自分の考えや気持ちを伝えるようにしていきましょう。そして、
二人の間に通じる言葉を増やしていく
ことが大切です。
私達は、ただでさえ
信頼する相手に期待感を抱きがちで、ちょっとした誤解や行き違いがあると、
がっかり度が大きく、「自分は疎かにされた」「軽視されている」と考え、
簡単に関係を断ってしまうのです。
こと家族に関しては「自立」も関わっていて、
こうした経緯を通ってしまうこともありますが、再び繋がる時期もやってきます。
内的な克服を経て
自立した者同士として付き合えるようになったとき、
これまでよりずっと自分の運命の主導権を握っていると感じられるようになるでしょう。
ガラスの壁に囲まれる 参照
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