子どもの自立/親子関係が新しい段階へ移る/自分とは別の世界を持つ/手放すことと、見守ること
子どもは成長するにつれて、親の知らない友人を持ち、親の知らない場所へ出かけ、自分自身で物事を決めるようになります。
やがて仕事を持ったり、家庭を持ったりすれば、親が知らない時間はさらに増えていくでしょう。
子どもが結婚する夢には、そんな「親の手の届かない世界を持つようになること」への思いが映し出されることがあります。
子どもが自分とは違う世界へ入っていく
子どもの結婚相手が、
まったく知らない人だったり、自分とは価値観が大きく異なる人物だったり、外国の人だったりすることもあります。
この場合、
自分の知らない世界、自分とは異なる価値観を象徴していることがあります。
親にとって、子どもが自分とは違う世界を持つことは、うれしい成長であると同時に、少し不安なことでもあります。
これまでは、服にしろ、食べ物にしろ、行く場所にしろ、何かを判断する際には
自分が主導権を握っていた、でも、成長するにつれ、そうではなくなっていきます。
自分なら選ばないものを選ぶかもしれない、
自分とは違う考え方をする人と暮らすかもしれない、
困ったことが起きても、親には話さないかもしれない
のです。
「もう私がすべてを知ることはできない」
そんな子どもの自立に伴う心の変化を、夢は「結婚」という大きな節目によって表現することがあります。
子どもの結婚生活を心配する夢
結婚相手と喧嘩したり、
相手の家族とうまくいっていない夢であるかもしれません。
そのような場面を見る夢では、「子離れできない」というよりも、
どこまで見守り、どこから助ければよいのか
という親としての境界線がテーマになっている場合があります。
子どもの人生を尊重することと、子どもを見捨てることは同じではありません。
普段は離れたところから見守っていても、本当に困ったときには手を差し伸べたい。
そんな親の気持ちが表れることもあります。
実例―子どもの人生、それでも放ってはおけない
夢の中で、私の子どもは成長し、外国の人と結婚していました。
同じ家に暮らしているようなのですが、私と子ども夫婦は家の端と端にいるような感じで、普段は会いに行くこともありません。
ある日、子どもの様子を覗いてみると、結婚相手が寝そべったまま子どもに怒っていました。
私が何か言うと、相手は片言の言葉で言い返してきます。その態度を見て、「よくもやってくれたな」と腹が立ち、「は?」と言い返しました。
その家には、結婚相手のお父さんも一緒に住んでいました。そのお父さんが私の子どもに何かを言うと、子どもも「許さねえ」と怒りました。
私は子どもに、「もう、帰ってきていいよ」と言いました。
この夢で印象的なのは、親と子どもが「同じ家」にいながら、端と端に離れていたことです。
完全に縁が切れているわけではありません。
けれど、親には親の生活があり、成長した子どもには子どもの生活がある。
普段はわざわざ会いに行かないというところにも、
子どもの人生には必要以上に立ち入らず、少し離れたところから見守ろうとする気持ち
が表れているように見えます。
また、
子どもが成長することで、
これまでの家族の関係も、少しずつ形を変えていきます。
子ども自身が新しい人間関係を持ち、自分なりに周囲との距離を考え、ときには親の知らないところで大切な選択をするようになります。
そうした変化を一気に未来へ進めて、「結婚」という形で見せる
こともあるでしょう。
結婚相手が外国の人だったことも象徴的です。
この場合は
親である自分とは違う文化や常識、簡単には理解できない世界
を強調するために登場したのかもしれません。
子どもはいずれ、自分の知らない世界を持つようになり、
その世界を尊重して、親は少し離れた場所にいる。
けれど、そこで子どもが苦しんでいるとわかったときには、
「もう、帰ってきていいよ」
と言える場所でありたい。
この夢には、子どもをいつまでも自分のそばに置いておきたい気持ちというより、
離れていくことを受け入れながら、
それでも帰れる場所でありたい
という親心が表れているのかもしれません。
興味深いのが、
「連れて帰る」ではなく、「帰ってきていいよ」と言っていることです。
親は子どもの人生を決めてしまうのではなく、
帰るかどうかを決めるのは、あくまでも子ども自身であるとしている、
あなたの人生には口を出さない。
でも、本当に苦しくなったときには、帰ってこられる場所はある。
という親心が表れているようにも思えます。
子どもの結婚は、親にとってもひとつの節目
子どもが結婚する夢は、子どもの未来だけを描いているとも限りません。
それは同時に、
親自身が「親としての立ち位置」を変えていく夢
でもあります。
幼いころは手を引き、危ないことから守ることができました。
けれど成長した子どもに対して、いつまでも同じ守り方をすることはできません。
手を離す。
少し遠くから見る。
頼ってきたときには手を差し出す。
そして、ときには何もせず、子ども自身が決めるのを待つ。
子どもが結婚する夢を見たときには、
成長した子どもとどのくらいの距離にいたのか
も思い出してみてください。
そこには、成長していく子どもに対する現在の思いだけでなく、
これからどのような親でありたいのか
という、あなた自身の心が映し出されているのかもしれません。



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